2025.10.31(更新:2025.10.31)

simロック解除対象外とは“公式で解除できない”だけ!原因によっては対処可能な場合もアリ

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記事の監修責任者
丸山 和輝

いらっしゃいませ、株式会社INEの丸山です。

フリマサイトで購入したスマートフォンが手元に届き、新しくSIMの契約をしようとした矢先に、「SIMロック解除の対象外です」という表示が。

「もしかして使えないのでは…」という不安な気持ちに陥っている方も多いでしょう。

結論、その表示は、必ずしも「あなたのスマートフォンがもう使えない」という意味ではありません。

原因によっては、この表示があってもSIMロックを解除できる場合があります。

この記事では、なぜ「SIMロック解除の対象外です」という表示が出てしまうのか。そしてその原因と、取り得る対処法を解説します。

今、SIMロックが解除できずにお困りの方はぜひ最後までご覧ください。

SIMロック解除の対象外=公式での解除不可

IMEIを入力したら“SIMロック解除対象外”という表示が出たんだけど、これってどういうこと?

「購入したキャリアではSIMロック解除の手続きができない状態である」ということです。お客様のスマホが使えないわけではないので安心してください。

冒頭でお伝えした通り、「SIMロック解除の対象外です」という表示がされたからといって、「そのスマートフォンでは、契約したいSIMが使えない」という意味ではありません。

これはあくまで、“今すぐにはキャリアの公式サイトでSIMロックを解除できない”という状態を示しているに過ぎないのです。

つまり「キャリアではSIMロック解除ができない」というだけで、ご自身でそのロックを外すこともできるかもしれません。何かしらの条件を満たせば、公式で解除ができることもあり得ます。

原因によっては解除可能

つまり、その原因によってはSIMロック解除ができるということ。そのためには、なぜ「SIMロック解除の対象外」と表示されているのか、その原因を正しく理解することが重要です。

「SIMロック解除の対象外」と表示される原因は、一つではありません。

そしてその原因によっては公式で解除できることもあります。たとえ公式での解除が難しくても、ご自身で対処して解決することも可能です。スマホが使える可能性は十分にあります。

大切なのは、なぜ「対象外」と表示されたのか、その根本原因を正しく見極めること。

まずは原因を特定し、その原因によってご自身がどんな対応を取ればいいのかを判断しましょう。

必ずしもすべてのケースでSIMロック解除ができるわけではありませんが、状況を正しく理解することが、次の行動を決めるためにもっとも重要なステップとなります。

フローチャート|SIMロック解除の対象外となった原因を判定

自分の原因は何なんだろう?自力でSIMロックを解除できるだろうか…。

それは、お客様の状況を見て判断できます。フローチャートを使って原因を特定し、自力解除ができるか判断しましょう。

では、ご自身の状況がどれに当てはまるか、以下のフローチャートで確認していきましょう。

そのうえで、該当の原因に対する対処法を試してみてください。

原因1.2015年4月以前に発売された機種だった

2015年4月以前に発売されたスマホはSIMロック解除の義務化対象外となっています。そのためキャリアでの解除手続きができません。

まず考えられるのは、お使いのスマホが「古すぎる」という可能性です。

過去、総務省が発表したガイドラインでは、2015年5月以降に発売されるスマホについては、原則SIMロック解除ができるようになっています。

そしてその後の改定で、2021年10月以降に発売されるスマホは、SIMロックが禁止となりました。

裏を返せば、2015年5月より“前”に発売されたスマホは、そもそも公式でのSIMロック解除対象外となっているため、どうしても解除ができないということです。

2015年5月より前に発売されたスマホの例

  • iPhone 6/6 Plus/5s/5c/5 以前のすべてのモデル
  • Xperia Z2 SO-03F/Z3 SOL26/Z3 401SO
  • GALAXY S4 SC-04E/Note Edge SCL24
  • AQUOS ZETA SH-01G/CRYSTAL 305SH 等

対処法:契約する通信ブランドもしくは端末自体を変更

この場合は、どのキャリアでも公式のSIMロック解除は不可能となります。

とはいえスマホが使えないわけではありません。“お持ちのスマホのキャリアと、同じキャリアのSIM”を契約すれば使用可能です。

たとえば、お持ちのスマホのSIMがドコモなら、同じドコモ回線を利用している“ahamo”や“ドコモmini”であれば契約ができます

これらは同じドコモ回線を使ったもの。SIMを変更する必要がないため、SIMロック解除が不要なのです。これなら、SIMロックを解除せずとも通信や通話ができます。

主要キャリアと同回線を使った格安SIM・オンラインプラン

  • ドコモ→ahamo/ドコモmini/日本通信SIM/mineo(Dプラン)/IIJmio(タイプD)等
  • au→povo/UQモバイル/mineo(Aプラン)/IIJmio(タイプA)等
  • ソフトバンク→LINEMO/ワイモバイル/mineo(Sプラン)等

もし、どうしても契約したいSIMがあるのであれば、そもそもSIMロックがかかっていないため解除の必要もない“SIMフリーのスマホ”に買い替えるしかありません。

原因2.そのキャリアが取り扱っていない機種だった

SIMロック解除手続きは、お持ちの端末が販売されたキャリアでしかできません。販売元以外のキャリアでは「SIMロック解除対象外」と表示されてしまいます。

通信会社各社のSIMロック解除手続きは、原則「自社販売端末」が前提です。つまり「手続きしているキャリアと、スマホの販売キャリアが違う」ケースでは、SIMロック解除ができません

たとえば、ソフトバンクのオンライン手続きでは、原則として“ソフトバンクが過去に販売した製品”のSIMロック解除しか受け付けていません。これはドコモやauでも同様です。

もしあなたがお持ちのスマホがauで購入されたものであれば、ソフトバンクの公式サイトでIMEIを入力しても、「対象外」と表示されてしまうのです。

対処法:販売元キャリアで解除手続き

この場合の解決策は非常にシンプルです。

まずはフリマサイトの出品情報などで、どのキャリアの製品だったかを確認してみましょう

もしまだフリマサイトで出品者とのやりとりができる状態であれば、出品者に「端末を購入したキャリア」をたずねてみるのも手。

その後、そのスマホが販売されたキャリアの公式サイトで、改めて解除手続きを行ってみてください。

原因3.料金滞納などのトラブルがあって解決していない

端末代金の未払いや不正契約により、その端末の通信をキャリアが制限する状態になっています。この場合、SIMロック解除は極めて難しいです。

中古のスマートフォンならではの、少し厄介な原因が“ネットワーク利用制限”です。俗に「赤ロム」と呼ばれる状態がこれにあたります。

用語解説

赤ロム
元の所有者が端末代金の支払いを終えていなかったり、あるいは盗難品であったりといった理由で、キャリアから通信にロック(利用制限)をかけられている状態のこと。

赤ロムのスマホは、キャリアから意図的に使えないよう制限がかかっている状態。つまり現状、お客様のスマホはSIMロック解除はもちろん、通話やデータ通信も行えません

ちなみに似たような用語である“白ロム”とは、SIMカードも無くネットワーク利用制限もかかっていない状態のこと。基本的な中古端末はこの状態で売られています。

“黒ロム”とは、ネットワーク利用制限はかかっていないもののSIMカードがすでに挿入されている状態のことを指します。通信会社のみが販売できるものであり、契約をすればすぐに使い始められます。

対処法:“赤ロム”の原因を特定

まずは、今お持ちの端末がこの状態になっていないか、確認してください。

各キャリアは、ネットワーク利用制限の状態を確認できる専用サイトを用意しています。以下に主要キャリアの確認ページを掲載しておくので、お持ちのスマホのIMEIを入力して確認してみてください。

判定結果は「◯」「△」「✕」で表示されます。

判定結果状態
“白ロム”の状態。ネットワーク利用制限はかかっていないので、
SIMロック解除ができれば通常通り使える
ד赤ロム”の状×。ネットワーク利用制限がかかっている
現在は赤ロムではない。しかし、現在分割払いの最中など、
将来的に「✕」になる可能性がある状態にある

もし「✕」だった場合、購入者であるお客様にできることはありません。なおかつ非もありません。

販売した出品者や店舗に問題があるため、すぐに取引のキャンセルや返金を求める連絡を取りましょう。

出品者や販売元が応じない場合は、運営事務局等に相談・報告をしてください。返品・返金ができる可能性が高いです。

その際は

  • 商品IDや取引画面のスクリーンショット
  • ネットワーク利用制限が「×」という表示の画面のスクリーンショット
  • 出品者とのやり取りの経緯

を準備しておいてください。

万が一、ご自身の過去の料金滞納などが原因であれば、支払いを済ませることで制限が解除されます。この場合はまず滞納している料金をすべて支払ってください。

その後、赤ロム状態が解消されればSIMロック解除手続きができる可能性があります。

ちなみに、判定結果が「△」の場合。これは後々「×」になる可能性を孕んだ端末です。今は何らかの方法でSIMロック解除ができても、今後赤ロムとなり使えなくなる可能性があります。

フリマサイトによっては赤ロムと同じように出品が禁止されているところもあるので、一度運営事務局に問い合わせてみても良いでしょう。

原因4.支払方法・時期に関する条件を満たせていない

「端末購入日から100日が経過していない」等、SIMロック解除条件を満たしていない可能性が高いです。前の使用者による原因なのでお客様で対処するのは少し難しいです。

端末自体に問題はないものの、「キャリアが定めた条件をまだ満たしていない」という理由でSIMロック解除対象外となるケースもあり得ます。

特に多いのが、端末の購入日や支払い方法に関する条件。

基本的に、「端末購入日から100日が経過していること」がSIMロックが解除できる条件の一つとなっています

つまり、お客様が今お持ちのスマホの元の所有者が「購入から100日以内にフリマサイトに出品」していたのなら、お客様はいわば「待ち」の状態ということ。

もう少し日数が経過しないと、SIMロック解除ができません。

また、「分割払いの精算が終わっていない」場合も対象外となることがあります。IMEIを入力した際に「△」という表記が出た場合、それが理由です。

対処法:キャリア公式サイトで条件確認

これらの“SIMロックを解除するための条件”は、申し込むキャリアの公式サイトに詳しく記載されています。

まずは、お持ちのスマホの販売キャリアで、解除のための諸条件を改めて確認してみてください

もし分割払いが「SIMロック解除対象外」の原因なのであれば、残債を一括で支払うか、支払い方法をクレジットカードに変更するのが手。

もし日数の経過が条件なのであれば、それは“待つ”しかありません。

その間、どうしてもスマホを使いたい場合は、一時的な解決策として、SIMロック解除が不要な「同じ回線系統の格安SIM」に乗り換えるのも一つの手段です。

まとめ

SIMロック解除の対象外でも“旧型すぎるor赤ロム”でなければ基本的に解決可能

まずお客様にお伝えしたいのは、「SIMロック解除の対象外です」という表示は、決して「お手上げ」のサインではありません。

今回解説してきたように、原因が「手続き先のキャリア違い」や「条件の未達」であれば、正しい対処法を実践することで簡単に解決できます。

逆にどうしてもSIMロック解除の対象外となってしまうのは、以下の2つのケースです。

  • 2015年4月以前に発売された、古すぎる機種
  • “赤ロム”と呼ばれるネットワーク利用制限がかかった機種

しかし逆に言えば、それ以外のケースであれば、ほとんどの場合でSIMロックは解除できるということ。

まずはご自身のスマホの状態を確認し、SIMロック解除対象外となる原因を把握しましょう。その後、その原因に沿った最適な対処法を選んでください。

SIMロック解除対象外に関して
よく頂く質問

2022年以降に発売されたスマホなのに“SIMロック解除対象外”になるのだが?
そもそもSIMロックフリーで解除の必要がないため“対象外”と表示されています

ガイドラインが改定され、2021年10月1日以降に発売されたスマホにSIMロックを設定するのは、原則禁止になりました。

そのため、2021年10月以降に販売されたスマホの場合、SIMロックがかかっていないがために「SIMロック解除の対象外」という表示が出ている可能性があります。

一度、使いたいSIMカードを挿し込んでみてください。そのまま使い始められるかもしれません。

SIMロック解除ができそうな場合、どのように手続きをすればいいですか?
各キャリアのマイページでお手続きをするのがもっとも簡単です。

オンラインであれば、待ち時間もなく手数料もかかりません。不安があれば、お持ちのスマホの販売キャリアの店頭でスタッフに依頼することもできます。

ただしその場合は、3,300円の手数料がかかりますのでご注意ください。

SIMロック解除って絶対に必要なの?
必ずしも必要というわけではありません。

SIMロックとは、使える回線を限定するものです。

つまり、お持ちのスマホの販売元キャリアと新しく契約したいSIMカードの回線が同じであれば、SIMロックを解除しなくても利用できるケースが多くあります。

たとえばドコモからahamoに乗り換える場合、どちらもドコモ回線を使ったスマホなので、SIMロック解除は不要。この場合はSIMロック解除が対象外でも問題ありません。

丸山 和輝
記事の監修責任者
丸山 和輝

大学ではスポーツ科学部・競技スポーツ学科を専攻。陸上部に所属。長距離部門の選手として数々の大会に出場し、多くの功績を残すが、箱根駅伝メンバーにはあと1歩及ばず。その悔しさをバネに、個人の成果を重視する INEに新卒入社。電気・ガスなどの商材を扱う内勤営業で経験を積む。入社2年目の11月より通信回線を扱う部署のSmgrに昇格。現在に至る。