
格安SIMを即日で利用開始する2つの手段
今日中に格安SIMに乗り換えたいんだけど、それってできるの?
はい。eSIMもしくは実店舗ありの格安SIMなら可能です。
格安SIMを即日使うための方法は2つ。どちらも、即日利用するためのネックポイントとなる“SIMカードの到着を待つ”工程をスキップできる方法です。
ただしそのプロセスと特徴は大きく異なります。ご自身の状況ややりやすさに合わせて、最適な手段を選んでください。
手段1.eSIMでオンライン契約
ファイルをダウンロードするeSIMなら、申し込みから1時間ほどで乗り換えが完了します。物理的なSIMカードの到着を待つ必要がありません。
用語解説
- eSIM
- スマートフォン本体にあらかじめ埋め込まれたデジタル上のSIM。これにより、モバイル通信を行ううえで物理的なSIMカードの挿し込みが不要となる
通常、SIMカードであれば、お申し込みからご自宅に到着するまでに約1〜3日のタイムラグが発生します。
その点eSIMはタイムラグが一切ありません。申し込みが完了し審査が通ると、すぐにメールなどで専用のQRコードやデータが送られてきます。
あとはそれをダウンロードするだけでOK。申し込みから数時間、早ければ数十分で乗り換えが完了し、利用開始できることが多いです。
さらに自宅や職場など、Wi-Fi環境さえあれば場所を選ばずに手続きできる点も大きなメリットと言えます。
ただし、この方法を利用するには、契約したい格安SIMでeSIMの取り扱いがあることと、お使いのスマホがeSIMに対応していることが絶対条件。
そして、開通手続きなどすべての設定を行うことになるので、あまりITリテラシーがない方からすると、手続きが少し難しく感じるかもしれません。
手段2.店舗窓口で手続き
家電量販店やキャリアショップであれば、お申し込み後その場でSIMカードを受け取って乗り換えができます。
「スマホの操作に不慣れ」という方にとってもっとも確実な方法が、家電量販店やキャリアショップなど、実店舗の窓口で契約することです。
この方法の最大のメリットは、専門スタッフのサポートを受けられる安心感でしょう。
料金プランに関する質問から契約に必要な書類の確認もその場で行ってくれます。
さらに契約後はSIMカードを即時発行してもらえ、開通手続き等の設定に不安がある場合も、手伝ってもらえるケースがほとんどです。
eSIMでの乗り換えに不安を感じる方にとってはもっとも心強い選択肢と言えます。
一方でネックとなるのが、店舗の営業時間内に足を運ばなければならないということ。当然ですが、現在が店舗の営業時間外であれば、即日利用のためにはこの方法は選べません。
タイムリミットで判別|今から即日契約できる格安SIM一覧
今の時間、自分はどの格安SIMに申し込めるんだろう?
時間帯別でお申し込み可能な格安SIMを一覧でご用意しました。今のお客様のご状況に合わせて、適切なものをお選びください。
手段がわかったところで、次に重要なのが“時間”です。今お伝えした通り、店舗での契約を選ぶなら、乗り換え手続きは“店舗の営業時間内”に行わなければいけません。
それ以外にも、そもそも乗り換え手続きとは、SIMのタイプ問わず“19~20時頃まで”に完了しなければ、次の日以降の利用開始となってしまいます。
キャリア各社は、それぞれ乗り換え手続きの受付時間を定めています。たとえば楽天モバイルであれば9時~21時まで。21時を過ぎた後の受付は、次の日の開通となるのです。
というわけで、以下に各サービスの“当日扱い”となる受付時間の目安を時系列でまとめました。あなたの現在の時刻と照らし合わせ、どの選択肢が残されているかを確認してください。
<対象格安SIM>
UQモバイル・ワイモバイル・ahamo・povo・LINEMO・楽天モバイル・mineo・IIJmio・日本通信SIM
| 時間 | 即日利用可能な格安SIM |
|---|---|
| 0:00~10:00 | ・UQモバイル(eSIM) ・ワイモバイル(eSIM) ・ahamo(eSIM) ・povo(eSIM) ・LINEMO(eSIM) ・楽天モバイル(eSIM) ・mineo(eSIM) ・IIJmio(eSIM) ・日本通信SIM(eSIM) |
| 10:00~20:00 | ・UQモバイル(eSIM/店舗) ・ワイモバイル(eSIM/店舗) ・ahamo(eSIM) ・povo(eSIM) ・LINEMO(eSIM) ・楽天モバイル(eSIM/店舗) ・mineo(eSIM/店舗) ・IIJmio(eSIM) ・日本通信SIM(eSIM) |
| 20:00~20:30 | ・UQモバイル(eSIM) ・ワイモバイル(eSIM) ・ahamo(eSIM) ・povo(eSIM) ・LINEMO(eSIM) ・楽天モバイル(eSIM) |
| 20:30~21:00 | ・UQモバイル(eSIM) ・ワイモバイル(eSIM) ・ahamo(eSIM) ・povo(eSIM) ・楽天モバイル(eSIM) |
| 21:00~21:30 | ・UQモバイル(eSIM) ・povo(eSIM) (UQモバイルは21:15まで) |
| 21:30~23:59 | なし |
※店舗申し込みはおおよその時間。店舗の営業時間による
同サービスでも物理SIMの郵送手続きを選ぶと即日不可
eSIMとSIMカードの両方の取り扱いがあるキャリアでオンライン申し込みをする場合、確実に“eSIM”を選んでください。SIMカードを選んでしまうと、たとえ受付時間内であっても、即日開通はできません。
ここで、絶対に注意していただきたいのが、SIMタイプの選択を誤らないこと。
UQモバイルやワイモバイルのように、eSIMとSIMカードの両方を提供しているサービスは数多くあります。
そしてお申し込みの際にどちらかを選ぶことになるのですが…。ここで“SIMカード”を選択してしまうと、即日開通はできません。
なぜなら、先ほど申し上げた通り、SIMカードは必ず郵送で届けられるからです。手元に届くのは、どんなに早くても翌日以降となります。
特にこれまでSIMカードを使ってきた方は、慣れ親しんだこの選択肢に手が伸びてしまいがち。店舗ではなくオンラインでお申し込みをする場合は、必ず“eSIM”を選択してください。
今日中に契約する“最短ルート”
この後は、どうやって手続きを進めていけばいいのかな?
基本的には、申し込みサイトやショップスタッフの案内に従えば簡単に手続きをすすめられます。簡単に手続きの流れをご説明します。
残された時間で確実に乗り換えを完了させるには、ご自身の状況を踏まえて、まずは「どちらの方法で手続きを進めるべきか」を決める必要があります。
どちらがお客様に適切か、まずはフローチャートで把握しましょう。

即日契約するための注意点
特に時間が差し迫っている場合、何かひとつのミスが即日開通の命取りになる可能性も。申し込み時に気を付けたい注意点は事前に把握し、つつがなく手続きをすすめたいところです。
今日中に契約するための流れ自体は非常にシンプルですが、各ステップには時間をロスしかねない落とし穴が潜んでいます。
ここからは、今日中に新しい格安SIMを使えるようにするために押さえておきたい注意点をひとつずつ見ていきましょう。
1.“当日扱い”のタイムリミット内に手続き
「当日扱いは“○時まで”」などというように、各社が設けているタイムリミット。
実はこれは、「○時までに手続きを完了させればOK」という意味ではないので注意が必要です。
多くの場合、「21時までに本人確認手続きを完了させた分までを当日審査」という「隠れたルール」が存在します。
特に夜間は滑り込みを狙った申し込みが集中しやすく、少しでも時間を過ぎると「翌日扱い」になってしまうことも。
- 対策: 締め切り時刻から逆算し、遅くとも30分〜1時間前には申し込み手続きを開始しましょう。
2.本人確認の準備をしておく
審査でもっとも時間がかかり、そして多くの人がつまずくポイントが“本人確認”です。ここで通らなければ再度1から手続きをすることになり、大幅なタイムロスが発生します。
よくある失敗例は「入力した氏名と書類の氏名が微妙に違う」「写真が不鮮明」といったもの。
さらに、多くの人が間違えやすい落とし穴が、「契約者名義」と「支払い名義」の不一致です。
大手キャリアと違って多くの格安SIMでは、契約者と支払者の名義が同一でなければいけないというルールがあります。
よくあるのが、契約者(使用者)がお子様で、支払者が親御さんという場合。
お支払いに使うクレジットカードの名義は親御さんだと思われますが、この場合契約者と支払い者の名義は一致しておらず、審査ははじかれてしまいます。
家族であっても、名義が異なれば審査は通りません。ここは押さえておきましょう。
- 対策:契約者と支払者の名義をそろえる。本人確認書類は明るい環境のもと、書類の四隅がくっきり映るか確認する。光の反射にも注意
3.スマホが条件対応しているか事前チェック
意気込んで申し込んだものの、お使いのスマートフォンが原因で先に進めないケースも。特にeSIM契約の場合は、お持ちのスマホについて3つの事前チェックが欠かせません。
eSIM契約時に確認しておきたいこと
- eSIMに対応しているか
- SIMロックが解除されているか
- OSは最新バージョンか
そもそもeSIM非対応の端末では、eSIMがご利用いただけません。オンラインでの申し込みの場合、即日利用はできないことに。
SIMロックがかかっているなら、まずは今お使いのキャリアのWebサイトから“SIMロック解除”をする必要があります。これに時間を要してしまい、格安SIMへの申し込みが間に合わないことも。
また、基本的に、eSIMは最新のOSでなければ使えません。最新OSへのアップデートは時間がかかるので、もし今が受付時間間近であれば、お申し込みが少し難しいかもしれません。
加えて、中古端末を使う場合に特に注意したいのが“ネットワーク利用制限”、通称“赤ロム”です。
用語解説
- 赤ロム
- キャリアが意図的にネットワークを利用できなくさせている状態のこと。この状態だと、SIMカードを挿しても・eSIMが正しくダウンロードされていてもネットを使えない。
前の所有者が機種代金を未払いだったり、盗難品であることが原因
赤ロムの端末である場合、そもそもそのスマホは使うことができません。
申し込み前に、各キャリアの利用制限確認サイトで端末の製造番号(IMEI)を入力し、その端末が赤ロム品ではないか確かめておきましょう。
- 対策:申込前に「eSIM対応状況」「SIMロック解除」「OSのアップデート」「ネットワーク利用制限」の4点を確認する
4.必ずWi-Fi接続しながら手続き
eSIMの開通手続きでは、プロファイルと呼ばれる新しいSIMの情報をインターネット経由でダウンロードする必要があります。この手続きをもって、回線切替をするわけです。
しかし、当然ながらこの作業中は、今まで使っていた大手キャリアのSIMでの通信はできません。回線が切り替わっている“瞬間”だからです。
つまり、このプロファイルのダウンロード時は、Wi-Fi環境が必須になるということ。
手続きは必ず自宅Wi-Fiやテザリング用の別端末などを利用し、インターネットが使える環境下で行ってください。
公共のフリーWi-Fiは、途中でログイン認証が必要になるなど不安定な場合があるため、避けるのが無難です。
- 対策:自宅Wi-Fi/テザリング用サブ端末を確保する
5.利用可能な支払い手段を事前チェック
先ほども少し触れましたが、即日契約できる格安SIMの場合、支払方法は「クレジットカード一択」であることがほとんど。
デビットカードや口座振替はもともと対象外だったり、審査に時間がかかったりするケースが少なくありません。
そのため、事前に、支払いに使うクレジットカードの用意をしておきましょう。クレジットカードさえあれば、支払い方法の選択場面で手間取ることはめったにありません。
また、支払いに使うクレジットカードは、“契約者と同じ名義”でなければならないこともお忘れなく。
どうしてもデビットカードや口座振替で支払いをしたい場合は、それらでの支払いが可能なキャリアを事前に探しておく必要があります。
デビットカードや口座振替での支払いが可能な格安SIM
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- ワイモバイル 等
- 対策:契約者本人名義のクレジットカードを事前に準備。デビットカードや口座振替を希望なら“対応ブランド”を事前に選定しておく
6.メール・SMSの受信設定を事前チェック
申し込み内容の確認コード、審査完了の連絡、開通手続きの案内等、即日開通に必要な連絡はすべて、お客様が登録したメールアドレスやSMSに届きます。
ここで犯しがちなのが、“連絡先としてキャリアメール(@docomo.ne.jpなど)を登録してしまう”というミス。
基本的に格安SIMでは、乗り換え手続きにあたって今現在お使いのキャリアメールを使うことは少し難しいです。
乗り換えが完了した瞬間、そのメールアドレスは使えなくなり、もっとも重要な手続き完了メール等を受け取れなくなってしまいます。
“キャリアメールを使えない”わけではないのですが、少し手続きが煩雑になっているからです。
ここまでの手続きはうまく進められていたのに、諸々の連絡が届かずに開通ができなかった…となっては、元も子もありません。
連絡先には必ずGmailやYahoo!メールなどのフリーメールを登録するようにしてください。加えて迷惑メールフォルダに振り分けられないよう、設定の確認も忘れずに。
- 対策:キャリアメールの登録は避け、Gmail等を設定。加えて迷惑メール設定はOFFに。電話番号の入力ミスにも注意する
7.APN手順をブックマークしておく
「無事に開通手続きが完了してアンテナピクトが表示されても、なぜかインターネットに繋がらない…。」
この現象のほとんどは、“APN設定”が未完了であることが原因です。
APN設定とは、簡単に言うとお持ちのスマートフォンに「このSIMでインターネットに接続しますよ」と教えるための設定作業。
特にiPhoneの場合、この設定はeSIMのダウンロードとともに自動で設定されることになっているので、「設定がうまくいっていない」という事象が起こりやすいもの。
そうなったときに自分で対処できるよう、乗り換え先の公式サイトで、APN設定の手順が書かれたページを事前にブックマークしておきましょう。
この現象は“モバイル通信ができないだけ”なので、Wi-Fi環境下でならそのページを見ながら設定が可能です。
- 対策:APN手順をブックマーク。再起動→APN再選択→機内モードをON→OFF切り替えといった基本動作で復旧する
8.店舗の場合は来店予約必須
店舗契約のメリットは“安心感”ですが、大きなデメリットは“待ち時間”と“不確実性”があること。特に今が月末の夕方であれば、窓口は駆け込みのユーザーで混雑している可能性が高いでしょう。
長時間待った挙句、「SIMカードの在庫がない」「必要な書類が足りない」となれば、その日のうちに契約することは絶望的です。
まずは必ず公式サイトから来店予約をしましょう。サイトからの予約が難しいようなら、一度店舗に電話連絡を。
本人確認書類・クレジットカード・MNP予約番号といった必要物をリスト化し、家を出る前に必ず確認をしてください。
また、スマートフォンのデータバックアップやPCやタブレット等へのデータ移行も忘れずに行っておくと安心です。
バックアップには意外と時間がかかるため、店舗で行っていると、申し込みの受付時間に間に合わないことも考えられます。
店舗来店時に必要なもの
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証等)
- クレジットカード
- 対策:まずは必ず来店予約をする。そのうえで必要な書類をチェックリスト化し、来店前に確認。端末バックアップもしておく
9.名義・年齢・在留資格などの要件チェック
未成年者の契約や、外国籍の方の在留カードを使った本人確認は、通常の本人確認よりも審査に時間がかかる傾向があります。
また、「乗り換えと同時に、親から自分へ名義変更したい」といった手続きは、同日中に完了させるのは極めて困難です。
事前に“申し込み者本人が契約要件を満たしているか”を確認しておきましょう。申し込みを始めてから、要件を満たせていないせいで振り出しに戻るのは大幅なタイムロスになってしまいます。
同じように、在留カード等の必要書類は有効期限内かも事前の確認が必要です。
名義変更などは、まず乗り換えを完了させてから、後日改めて手続きするのが賢明です。
- 対策:要件を満たす書類を用意。同時名義変更は避け後日対応する
まとめ
即日で格安SIMを契約するなら入念な事前準備を
格安SIMを即日で契約したい場合、まずは落ち着いて現状を把握することから始めましょう。
取れる方法は、「店舗に向かう」か「オンラインでeSIMを契約する」かの2つ。お客様のITリテラシーと現在時刻によって、どちらを選ぶか決めてください。
そのうえで、これから起こりうる“契約の落とし穴”を、先回りして取り除いておきましょう。
そうすれば、今日中に新しい格安SIMを使い始められるはずですよ。
格安SIMの即日乗り換えに関するQ&A
- eSIMとSIMカードを間違えて申し込みをした場合はどうすればいい?
- まず申し込みをキャンセルして、eSIMで再申し込みをしてください。
ほとんどの格安SIMは、SIMカードの発送前であればキャンセルが可能となっています。マイページやオンラインチャットでキャンセル手続きや依頼を行ってください。
その後、eSIMで再度申し込めばOKです。
- 格安SIMに即日乗り換えるにあたってMNP予約番号は事前に取得しておく必要がありますか?
- 必ずしも必須ではありません。
従来、電話番号を引き継いで乗り換えるためには「MNP予約番号」が必須でした。
しかし現在では、乗り換え先のサイトで手続きをするだけで、電話番号の引き継ぎと乗り換え元のキャリアの解約手続きまでが自動的に完了する“MNPワンストップ”という方式が一般的になってきています。
大手キャリアはもちろん、主要な格安SIMはこのMNPワンストップに対応していることが多いです。
乗り換え元も乗り換え先もMNPワンストップ対応キャリアであれば、MNP予約番号の事前取得は不要です。
- 申し込みはできても今日中に開通できなかった場合はどうなりますか?
- スマホが突然使えなくなることはないので安心してください。
万が一、即日開通が完了しなかった場合でも、乗り換え先の格安SIMが開通するまでは、元のキャリアとの契約は有効なままです。つまり、元のキャリアのSIMでスマホが使い続けられます。
ただしその場合、翌月分のスマホ代は満額請求されることとなります。
もし審査落ち等で申し込みを再度やり直さなければならない場合は、翌月下旬まで待ってから再度申し込みをしたほうが良いかもしれません。
いらっしゃいませ、株式会社INEの丸山です。
「格安SIMへの乗り換えを決めたタイミングがちょうど月末。今日中に手続きを完了させ、無駄な料金が発生するのを防ぎたい。」
このような状況で、果たして即日での利用開始は可能なのでしょうか?
結論から言えば、手段と手順を正しく選べば可能です。
この記事では、格安SIMへの即日乗り換えを成功させるための具体的な手順と注意点を解説します。
重要なのは、受付時間のタイムリミットから逆算し、現在の状況に応じた適切な手段を取ること。一から順に詳しく解説していきますね。