ホームルーターは引っ越し先でのネットに最適！工事不要ですぐ使えるおすすめ3選

引っ越しに「ホームルーター」が選ばれる3つの理由

近年、引っ越しを機に光回線からホームルーターへ乗り換える方が増えています。

その背景には、テレワークの普及などで「1日でもネットが使えないと困る」というニーズが高まっていることがあります。

ここでは、なぜ引っ越しユーザーにホームルーターが強く支持されているのか、その具体的な3つの理由を解説します。

理由1．開通工事が不要！届いたその日から使える

通常、光回線を利用するには開通工事が必要であり、申し込みから工事完了までには早くても2週間〜1ヶ月程度の期間を要します。

特に引っ越しシーズンである3月〜4月の繁忙期には工事の予約が殺到し、さらに待たされるケースも少なくありません。

現代の生活において、1ヶ月以上も自宅でWi-Fiが使えない「空白期間」が発生することは、テレワークやオンライン授業への影響だけでなく、動画視聴などのエンタメを楽しめないという点でも大きなストレスとなります。

一方、ホームルーターは「コンセントに挿すだけ」でインターネットに接続できる仕組みになっています。

端末が手元に届いたその瞬間から、面倒な設定なしですぐにWi-Fiを利用開始できるため、荷解きで忙しい引っ越し当日の夜からでも、快適にインターネットを楽しむことができます。

理由2．賃貸でも安心！壁に穴を開けなくて済む

賃貸物件で光回線を導入する場合、壁に穴を開けたりビス留めをしたりする工事が発生することがあり、事前に管理会社や大家さんの許可を得る必要があります。

建物の構造やオーナーの意向によっては工事の許可が下りず、そもそも光回線を導入できないケースもあります。

しかし、ホームルーターは無線で通信を行うため、物理的な回線引き込み工事は一切不要です。

建物を傷つける心配がないため、賃貸物件でも気兼ねなく導入できますし、将来また引っ越しをする際にも、撤去工事の手配や立ち会いをする必要がありません。

ホームルーター本体を荷物と一緒に新居へ持っていき、Webなどで住所変更の手続きをするだけで、次の新居でもすぐに使い続けることができます。

理由3．光回線より手続きが簡単で初期費用を抑えやすい

引っ越しが決まった際、光回線だと「撤去工事」や新居での「開通工事」の日程調整が必要になり、そのたびに数千円〜数万円の工事費や移転手数料が発生してしまいます。

一方、ホームルーターは端末を新居に持っていくだけなので、住所変更に伴う手数料や工事費は一切かかりません。

Web上のマイページで住所変更をするだけで手続きが完了するため、引っ越しのたびに痛い出費に悩まされることがないのも大きなメリットです。

後悔しない！引っ越し先で使うホームルーターの選び方

「ドコモ home 5G、ソフトバンクAir、WiMAX…どれも同じに見えて選べない」
引っ越しの忙しさの中で、数あるサービスを比較するのは本当に大変です。

しかし、ホームルーター選びで迷う必要はありません。

実は、見るべきポイントはたったの3つだけです。

ここでは、「絶対に後悔しない選び方の鉄則」を解説します。

通信品質に大きな差はなし！どれを選んでも快適に使える

ホームルーター選びで多くの人が陥りがちなのが、「どれが一番速いんだろう？」とスペック表を睨めっこして悩みすぎてしまうことです。

しかし、以下の実測データ（実際にユーザーが出した速度の平均値）をご覧ください。

主要3サービスであれば、どれを選んでも100Mbpsを大きく超える高速通信が可能です。

主要ホームルーターの平均速度

サービス名	平均下り速度
ドコモ home 5G	197Mbps
WiMAX （Speed Wi-Fi HOME 5G L12）	141Mbps
ソフトバンクAir （Airターミナル6）	160Mbps

出典：みんなのネット回線速度

一般的に、高画質の動画視聴やWeb会議を快適に行うために必要な速度は「30Mbps〜」と言われています。

上記の通り、どの機種もその基準を大幅にクリアしています。

数値上の細かい差はあれど、日常的な用途（YouTube、Netflix、Zoom、Instagramなど）においては、どの機種を選んでも体感できるほどの違いはありません。

だからこそ、スペックの細かい違いに悩む時間は節約して、次にご紹介する「料金（セット割）」で選ぶのが最も賢い方法なのです。

「スマホセット割」が使える会社を選ぶのが正解

通信速度に大きな差がない以上、最も重要な判断基準となるのが「料金」です。

ここで言う料金とは、ルーター単体の月額料金のことだけではありません。

インターネット回線とスマホをセットで契約することで適用される「セット割」を含めた、家計全体の通信費で考えることが重要です。

例えば、大手キャリアのセット割は、スマホ1回線あたり毎月1,000円以上も割引されるケースが一般的です。

もし家族4人が同じキャリアを使っていれば、毎月4,000〜5,000円、年間で約6万円も通信費が安くなる計算になります。

ルーター本体の月額料金が数百円安い会社を探すよりも、ご自身のスマホキャリアに合わせたセット割を活用する方が、圧倒的に経済的メリットが大きいのです。

各キャリアに対応するホームルーターと、割引の詳細は以下の通りです。

スマホキャリア別のおすすめルーターと割引詳細

スマホキャリア	選ぶべきルーター	割引名・割引額 （1回線あたり）	適用条件・備考
docomo	ドコモ home 5G	home 5G セット割 最大1,210円割引 ※eximo/irumo等は最大1,100円	ファミリー割引グループ内の家族全員が対象。 ahamoは対象外。
au UQ mobile	WiMAX	auスマートバリュー 自宅セット割 最大1,100円割引	povoは対象外。 別途申し込みが必要な場合あり。
SoftBank Y!mobile	ソフトバンクAir	おうち割 光セット SB：最大1,100円割引 YM：最大1,650円割引	LINEMOは対象外。 別途オプション加入が必要な場合あり。

※2025年12月時点の情報。プランによって割引額は異なります。

提供エリア内かどうかを必ず確認する

「スマホが繋がっているから大丈夫」と安易に判断するのは危険です。

特に注意が必要なのは、スマホとホームルーターで利用するキャリア（回線）が異なるケースです。

例えば、ドコモのスマホは問題なく繋がる場所でも、WiMAX（au回線）やソフトバンクAir（SoftBank回線）の電波は入りにくい、といったことは頻繁に起こります。

契約後に「圏外で使えない！」というトラブルを避けるためにも、申し込み前には必ず、検討しているサービスの公式サイトにある「エリアマップ」で、新居の住所が提供エリアに含まれているかを確認してください。

万が一、エリア確認を怠って契約し、新居で電波が入らなかった場合、解約金などの無駄なコストが発生してしまうリスクがあります。

必ず申し込み前に「〇〇区〇〇町」といった詳細住所レベルで確認を行いましょう。

【キャリア別】引っ越しにおすすめのホームルーター3選

家電量販店やネット広告では様々なルーターを見かけますが、性能・エリア・特典の充実度を総合的に判断すると、選ぶべきサービスはこの3社に限られます。

前述の「スマホセット割」を軸に、ご自身が選ぶべきサービスを以下の比較表で確認してみましょう。

キャリア別おすすめホームルーター

項目	ドコモ home 5G	WiMAX	ソフトバンクAir
おすすめな人	ドコモユーザー 速度重視の人	au / UQユーザー 格安スマホ / 安さ重視	SB / Y!mobileユーザー 他社から乗り換えの人
月額料金 (目安)	5,280円	3,000円台〜 (プロバイダによる)	5,368円
端末代金	73,260円 実質無料	27,720円 実質無料	71,280円 実質無料
平均速度 (下り)	197Mbps	141Mbps	160Mbps
スマホセット割 (最大割引額)	ドコモ -1,210円	au / UQ mobile -1,100円	SoftBank / Y!mobile -1,100円 / -1,650円
主な特典	dポイント還元など	高額キャッシュバック	他社違約金 満額還元

※2025年12月時点の情報。

ここからは、各サービスのより詳細な特徴と、どんな人にマッチするのかを具体的に解説していきます。

1．【ドコモユーザー】速度と安定感で選ぶなら「home 5G」

ドコモのスマホを使っているなら、迷わず「home 5G」一択です。

最大の魅力は、なんといってもその「通信品質」です。

スマホと同じドコモのプレミアムな回線網を利用しているため、都市部から地方まで幅広いエリアで繋がりやすく、通信速度もホームルーターの中では頭一つ抜けています。

月額料金や端末代金などの詳細スペックは以下の通りです。

ドコモ home 5G の基本情報

月額料金	5,280円
端末代金	73,260円 →「月々サポート」適用で実質無料
最大通信速度	受信最大4.2Gbps
契約期間	なし（解約金0円）
スマホセット割	ドコモのスマホ代から 最大1,210円割引 / 月

home 5Gのもう一つの大きなメリットは、コストパフォーマンスの高さです。

ドコモユーザーであれば毎月のスマホ代が永年割引になるだけでなく、7万円を超える本体代金も「月々サポート」という割引制度によって、4年間（48ヶ月）使えば実質無料になります。

一般的な光回線のような契約期間の縛りや解約金の設定はありませんが、端末代金の実質無料期間（48回）が終わる前に解約すると、残りの端末代金が一括請求される点には注意が必要です。

　

2．【au・UQ・格安スマホ】実質価格の安さなら「WiMAX」

auやUQ mobileユーザーが「セット割」で安くなるのはもちろんですが、実はahamo、povo、LINEMO、mineo、IIJmioといった「格安スマホ（MVNO）」を使っている方にも、WiMAXが最もおすすめです。

理由は単純で、格安スマホにはホームルーターとの「セット割」がない（または少額）ケースがほとんどだからです。

セット割による割引が期待できない場合、ルーター選びで重視すべきは「実質月額（支払う総額 – キャッシュバック等の特典）」の安さになります。

その点、WiMAX（特にGMOとくとくBBなどのプロバイダ経由）は、高額キャッシュバックキャンペーンを行っていることが多く、他社ホームルーターと比較しても実質的な負担額を圧倒的に安く抑えることができます。

WiMAX（+5G）の基本スペックは以下の通りです。

WiMAX +5G の基本情報（例：GMOとくとくBB）

月額料金	4,807円
端末代金	27,720円 → 「端末購入サポート」適用で実質無料
最大通信速度	受信最大4.2Gbps
契約期間	2年 （ただし解約違約金はない）
スマホセット割	au / UQ mobile のスマホ代から 最大1,100円割引 / 月

WiMAXの最大のメリットは、auの広大な5G回線を利用できるエリアの広さと、プロバイダ独自のお得なキャンペーンです。

特にWeb申し込み限定のキャンペーンを活用することで、数万円単位のキャッシュバックを受け取れるケースがあります。

これを端末代金の支払いに充てたり、月々の支払いの補填にしたりすることで、トータルの通信費をどこよりも安く抑えることが可能です。

　

3．【ソフトバンクユーザー】他社からの乗り換えなら「ソフトバンクAir」

ソフトバンク、またはワイモバイルのスマホを使っている方には、「ソフトバンクAir」が最適解です。

最大の特徴は、ワイモバイルユーザーに対する割引額の大きさです。

他キャリアのセット割が概ね1,100円前後であるのに対し、ワイモバイルの「おうち割 光セット（A）」は、プランによって最大1,650円もの割引が適用されます。

ソフトバンクAirの基本スペックは以下の通りです。

ソフトバンクAir の基本情報

月額料金	5,368円
端末代金	71,280円 →「月月割」適用で実質無料
最大通信速度	受信最大2.1Gbps
契約期間	なし（解約金0円）
スマホセット割	【SoftBank】 最大1,100円割引 / 月 【Y!mobile】 最大1,650円割引 / 月

また、ソフトバンクAir独自の強みとして「あんしん乗り換えキャンペーン」があります。

これは、他社のインターネット回線からソフトバンクAirに乗り換える際、他社で発生する違約金や撤去工事費を最大10万円まで満額還元してくれるという強力な特典です。

「今のネット回線の解約金がかかるから乗り換えにくい…」と悩んでいる引っ越しユーザーにとっては、非常に心強い選択肢となります。

※ソフトバンクAirは、以下の窓口から申し込みできます。

契約前に知っておきたいホームルーターの注意点

特に、一瞬の反応が勝敗を分けるようなオンラインゲームや、鉄筋コンクリート造のマンションなどでは、光回線に比べて不利になることがあります。

契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、正直なデメリットもお伝えします。

工事不要で手軽なホームルーターですが、完璧な万能サービスではありません。

光回線と比較した際に、どうしても構造的に劣ってしまう部分が存在します。

ここでは、契約前に必ず知っておくべき2つの注意点を解説します。

注意点1．オンラインゲーム（FPS）には不向き

ホームルーターが苦手とするのが、通信の「応答速度（Ping値）」です。

動画視聴やWebサイトの閲覧では、データを読み込む「下り速度（Mbps）」が重要ですが、オンラインゲームでは、ボタンを押してからキャラクターが動くまでの反応速度、つまり「Ping値」が重要になります。

この数値は「低いほど優秀」なのですが、以下の表の通り、ホームルーターは光回線に比べてどうしても数値が高くなってしまいます。

ネット回線別の応答速度（Ping値）目安

回線の種類	平均Ping値 (数値が低いほど速い)	FPSゲーム 快適度
光回線	15〜25 ms	◎ 快適
ホームルーター (5G通信時)	40〜60 ms	△ 微妙
ホームルーター (4G通信時)	50〜80 ms	× 厳しい

一般的にFPSゲームを快適に遊ぶにはPing値「30ms以下」が推奨されています。

数値で見るとそこまで大きな差には見えないかもしれませんが、コンマ1秒を争う世界では、この差が致命的なラグとなります。

その結果、FPSゲームで「撃ったはずなのに当たっていない」、格闘ゲームで「ガードが間に合わない」といった現象が発生しやすくなります。

「あつまれ どうぶつの森」やRPGのようなゆったりしたゲームなら問題ありませんが、対戦ゲームでの勝利にこだわる「ガチ勢」の方は、工事を待ってでも光回線を選ぶべきでしょう。

注意点2．設置場所（建物の構造）によって速度が変わる

ホームルーターは、スマホと同じように基地局からの電波を受信して通信を行います。

そのため、建物の構造やルーターの置き場所によって、通信品質が大きく変わることがあります。特に注意が必要なのは以下のようなケースです。

もし電波が入りにくいと感じた場合は、以下の対策を試すことで改善されることが多いです。

お得な申し込み窓口とキャンペーン

店舗では「家電値引き」や「ポイント還元」が主流ですが、Web窓口なら使い道が自由な「現金キャッシュバック」を受け取れます。

引っ越し費用の足しにするなら、Web一択と言えるでしょう。

引っ越しは何かとお金がかかるもの。「少しでも初期費用を抑えたい」「お得に契約したい」と考えるのは当然です。

実は、全く同じホームルーターを契約する場合でも、申し込み窓口選びを間違えると、数万円単位で損をしてしまうことがあります。

ここでは、最も賢い申し込み方法を伝授します。

家電量販店より「Web代理店」の方がお得な理由

引っ越しのついでに、家電量販店のカウンターで契約しようと考えていませんか。

確かに、店員さんに直接質問できる安心感はありますが、特典の内容で比較するとWeb窓口には及びません。

手続きもスマホ一つで完結し、待ち時間もないため、忙しい引っ越し時期にはWeb代理店からの申し込みが断然おすすめです。

現在のネット回線の「違約金負担」キャンペーンを活用しよう

引っ越しに伴い、現在契約中の光回線や他社ホームルーターを解約する場合、更新月以外の解約で「違約金」が発生したり、端末代金の「残債」が一括請求されたりすることがあります。

しかし、この支払いを恐れて乗り換えを躊躇する必要はありません。

SoftBank AirやWiMAX（GMOとくとくBBなど）には、他社から乗り換える際に発生した違約金や撤去工事費、端末残債を還元してくれる強力なキャンペーンがあります。

これらのキャンペーンを活用すれば、解約費用の負担を気にすることなく、新居に最適なネット環境へスムーズに移行できます。

引っ越し時のネット手配は、工事不要・即日利用可能なホームルーターが最適解です。

選び方は「スマホセット割」が使えるキャリアを選ぶのが鉄則です。

ドコモならhome 5G、auならWiMAX、ソフトバンクならソフトバンクAirを選べば間違いありません。

引っ越しは、生活環境を一新する大きなイベントです。

忙しい中でインターネットの手続きは後回しになりがちですが、工事不要のホームルーターを選べば、そんな焦りも一気に解消できます。

「どれを選べばいいかわからない」と迷ったら、シンプルに「今使っているスマホが安くなるルーター」を選んでください。

性能面での差が縮まっている今、それが最も経済的で、後悔しない選び方です。

ぜひ、ご自身のライフスタイルに合った一台を見つけて、新居での快適なインターネットライフをスタートさせてくださいね。