2025.09.29(更新:2025.09.29)

ドコモから日本通信SIMへの乗り換えは“料金最重要”なら最適!落とし穴も解説

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記事の監修責任者

いらっしゃいませ、株式会社INEの丸山です。

ドコモを使っているものの、その料金の高さを不満に思う人は多いことでしょう。乗り換えの候補として上がりやすいのが、同じドコモ回線を使用している格安SIM、“日本通信SIM”。

その圧倒的な料金の安さが魅力ですが、そもそも「日本通信SIM」という名称を耳にする機会はそこまでないですよね。

無名ブランドがゆえに、乗り換えてしまって本当に大丈夫なのか、不安になる方も多いと思います。

今回は「ドコモから日本通信SIMに乗り換えても問題ないか」を徹底解説いたします。

結論、何よりも料金を最重要視している方には、日本通信SIMは最適な選択肢です。その理由を詳しくご説明していきますね。

ドコモから日本通信への乗り換えがベストとなる条件

絶対に乗り換えた方が良いってわけじゃないの?

料金を最優先に考えていて、なおかつ周辺サービスをご利用にならないなら、ベストと言って良いかと思います。

ドコモから日本通信SIMへの乗り換えは、“料金を最優先で考えており周辺サービスを常用しないならベストな選択”といえます。

それは、日本通信SIMが“通話・通信”という点に振り切ったサービスだからです。

“スマホは通信用”として、通信以外のその他サービスは省略。料金を通信に対する対価だけにすることで、この大幅な安さが実現されているのです。

裏を返すと、通信や通話“以外のサービス”は日本通信SIMにはないということ。なので、通信や通話以外の各種サービスにも恩恵を受けていた方には少し不便かもしれません。

「料金が安ければそれでいい」「その他サービスは特に要らない」そういった考えの方にはぴったりのサービスです。

乗り換えるとどれくらい安くなる?

ドコモから日本通信SIMにすると、だいたいどれくらい安くなるの?

プランにもよりますが、およそ3,000~5,000円ほど安くなります。<br>基本料金はもちろん通話料も、ドコモとは大きく違うからです。

「料金が安くなる」とはいえ、ではドコモから日本通信SIMに乗り換えることで「月々どれくらい安くできるのか?」というと…

およそ3,000~5,000円ほど節約することができます。以下にまとめました。

ドコモ(ドコモ MAX)日本通信SIM(50G)
基本料金8,448円(家族間通話料込み)290~2,178円
容量無制限1/20/50GB
かけ放題の
通話料
家族間通話は無料
・880円(5分)
・1,980円(無制限)
・390円(5分)
・1,600円(無制限)
オプション
その他サービス
・留守電等通話関連機能
・補償サービス
・SPモード
・対面サポート 等その他多数
・フィルタリング
・留守電等通話関連機能 のみ
割引約3,000円
(みんなドコモ割/ドコモ光セット割 等)
合計額約8,500~5,500円約300~2,200円

一番注目すべきはやはり基本料金。ドコモの容量無制限プラン“ドコモMAX”が約8,500円なのに対して、日本通信SIMは最大容量の50Gプランでも2,178円。1GBプランなら驚異の290円です。

特に月々のデータ使用量が50GBに満たない人だと、ドコモから乗り換えると少なくとも3,000円は安くなります。多い人だと8,000円ほどの削減ができることも。

さらに日本通信SIMはオプション等その他のサービスもかなり少な目。つまり、オプション等が基本料金に上乗せされてしまうこともあまりありません。

“家族と5分以内通話する程度”なら通話料に差はありません。が、家族外との通話が多いなら日本通信SIMが、ドコモは家族間で長く通話するならドコモが安いです。

日本通信SIMにすると、スマホの補償サービスやモバイル通信に必要なspモードがなくなります。その分利用料も減らせます。

最低限のスマホ通信しかしない人にベストマッチ

ピンポイントに必要な分のデータ容量だけ契約できるので、ちょっとしか通信しないという人にとっては、どこよりもお安くなります。

このように、日本通信SIMは容量やサービスを絞っている分料金が安くなっています。

データ使用量が多い人からするとドコモの“容量無制限”はかなり魅力的ですが、そうでない人にとっては、使わない容量にお金を払っている気がして、少し損に感じるかもしれません。

その点、日本通信SIMは必要なデータ容量分だけを契約可能。さらに通信や電話以外のオプションは特にありません。

スマホに対してそこまで容量やサービスを求めていない人にとっては日本通信SIMが最適な選択だと言えるわけです。

割引特典が外れる影響は考慮しておこう

ドコモでは、ドコモ光やドコモでんき、dカード等のドコモ周辺サービス利用者・家族でドコモを使っている方等なら、月額料金が最大で3,000円ほど割り引かれます。加えて家族間の通話であれば何分でも無料。

日本通信SIMにすると、そういった割引や特典がなくなる点には注意が必要です。

割引がなくても日本通信SIMの料金は安いので、お客様には大きな打撃はないかもしれません。ただしお客様以外のご家族には多大なる影響があることも

ご家族みんながドコモだった場合に発生する“みんなドコモ割”は、契約数が2回線で550円・3回線以上で1,210円と、その数で割引額が変わります。

つまり、お客様がドコモから抜けることでご家族内のドコモ契約数が2回線になってしまうと、お客様以外のご家族の割引額が減り、実質月額料金が上がってしまうというわけです。

また、ご家族間で通話をよくされていた場合、これまで無料だった家族間の通話料も、お客様・ご家族ともに有料となります。

こういった影響は頭に入れておき、必要であればご家族とご相談された方が良いでしょう。

ドコモにあって日本通信に無いもの

料金以外には、具体的にどんな違いがあるんだろう?

各種割引やキャリアメール、ポイント関連サービス、店舗サポートなどのオプションがそぎ落とされています。その分、料金は極限まで抑えられているのですね。

日本通信SIMが安いのは、各種サービスを削ぎ落としているから。要は、ドコモから日本通信SIMに乗り換えることで、無くなるものが数多くあるということですね。

具体的には以下のものが失われます。

ドコモ→日本通信SIMで失われるもの

  • ショップスタッフによる対面サポート
  • キャリアメール
  • コンテンツ支払いのまとめて請求
  • 補償サービス
  • 各種割引(みんなドコモ割・光セット割・dポイント割)

乗り換え手続きや何かトラブルが発生した時のサポートはオンラインチャットのみ。それらを参考に、対応そのものは自力で行わなければなりません。

ITリテラシーがあまりない方には大きな不安点となるでしょう。

またサービスが絞られている分、オプションがほとんどありません。中でも気になるのは補償サービスがないこと。スマホの破損や紛失等の“もしもの時”の金銭的負担が増えてしまうということです

また、これまではd払い等の支払いをスマホ料金とまとめて支払っていたと思いますが、当然ながらこの支払いも分かれることとなります。

支払いの回数が増えるために、管理の手間が増えるかもしれません。

その他先ほどお伝えした通り、各種割引も無しに。そうして料金が抑えられている反面、欲しいサービスを受けられないこともあるでしょう。

ピーク時の速度低下にもご注意を

「日本通信SIMに無い」という話ではありませんが、通信品質の低下についてはあらかじめご認識ください。

「サービスがなくなる」わけではありませんが、日本通信SIMにすると、通信の速度や安定感も若干失われます。

これは日本通信SIMのみならず一部格安SIMにはよくある話なのですが、日本通信SIMではピークタイムの速度遅延がよく起こります。特に12~13時のランチ時や、18時台の帰宅時間などですね。

日本通信SIMはドコモ回線の一部を借りて通信をしています。あくまでも“一部を借りている”ので、使えるところが狭く、混雑が起こりやすいのです

なので、利用者が増えるランチ時や帰宅時は混雑により速度低下を起こしやすいというわけです。これもある意味、ドコモから日本通信SIMにして失われるものと言えるでしょう。

ドコモ・日本通信SIMのデュアルSIMという使い方

この改善策として、ドコモと日本通信SIMを“どちらも契約する”という手があります。

普段は日本通信メインで利用しつつ、混雑時やトラブル時だけドコモに切り替える…といった使い方ですね。

先ほど挙げたドコモMAXは従量課金制なので、使用容量が少なければ月々の料金も少なくなります。

「混雑していてどうしても日本通信SIMが使えない」そんな時だけドコモを使うようにすれば、月々の使用量はかなり抑えられるはずです。また何かのトラブル時にも安心ですね。

このような使い方をすると、料金は抑えつつ速度低下にも悩まされない生活を送れます。

その他の選択肢も頭に入れておこう

この“失われるもの”を見ると、日本通信SIMはちょっと合わない気がしてきた…。<br>ほかに良い格安SIMってないの?

日本通信SIMのデメリットである“速度やサポート体制”の充実度を担保できる格安SIMもあります。いくつかご紹介しますね。

日本通信SIMのその安さはたしかに魅力的ですが、料金と引き換えにして失いたくないサービスもあるかもしれません。

それを踏まえると「自分には日本通信SIMは合わないかも」と思ったお客様もいらっしゃることでしょう。

そんな方に向けて、最後に日本通信SIMのデメリットを補いつつ今より料金を抑えられるサービスをご紹介します。

1.ahamo

日本通信SIMの“速度”というデメリットを解消できるのが、ドコモ公式の格安SIM“ahamo”です。

日本通信SIMの「速度」のデメリットを強力に補完できるのが“ahamo”です。

ahamoはドコモのオンライン専用の料金プラン。言ってしまえばドコモ公式の格安SIMなので、使っている回線がドコモとまったく同じなのです。

ここが「ドコモ回線を借りている」日本通信SIMとの大きな違い。

そのため、ピーク時も速度遅延が起こりにくいのが特徴です

また基本的には日本通信SIMと同様にすべての手続きやトラブルは自分で対処することになります。

が、1回3,300円で全国のドコモショップで対面サポートを受けられるのがahamoの強み。「どうしても自分でトラブルを解決できない」という時も安心です。

プランは30GBで2,980円という1プランのみ。日本通信SIMに比べると料金は高いですが、今より料金が抑えられることには変わりありません。

2.ピーク耐性が強いMVNO

日本通信SIMの安さをできるだけ残せるのがMVNO。その中から多少なりとも安定したものを選ぶのも手です。

用語解説

MVNO
自社で通信設備を持たずに、ドコモやau、ソフトバンク等の通信事業者(MNO)から回線を借りている格安SIMのこと。日本通信SIMもこのMVNOの1つ。
MNOの格安SIMに比べると料金が安め。

日本通信SIMの速度が不安なら、ピーク時の速度も比較的安心できるMVNOにすると安心でしょう。料金の安さも担保したままなので、もっとも理にかなっているといえます。

そんなピーク耐性が強いMVNOには、IIJmioやmineoが挙げられます。

IIJmioは老舗のMVNO。長く続いていることからもわかるように、MVNOの中では通信品質が比較的安定しています

またmineoは格安SIMの中でもオプションが非常に豊富。自分に必要なサービスを選び、付けることができます。

またお申し込みの際にドコモ回線に加えてau・ソフトバンク回線の3回線の中から使用回線を選ぶことが可能です。

地域によって「どの回線が繋がりやすいか」は変わってくるので、お住まいの地域に応じて、多少なりとも快適に使えるでしょう。

まとめ

ドコモから日本通信SIMへの乗り換えは“サービスの充実度<料金”なら有力

今回はドコモから日本通信SIMへ乗り換えを検討している方に向けて解説をしてきました。

結論、ドコモから日本通信SIMへの乗り換えは、サービスの充実度より何より“料金の安さ”を最優先に置いている方にはおすすめと言えます。

なぜなら、日本通信SIMは、その圧倒的安さと引き換えに、通信・通話以外のサービスのほぼすべてが削ぎ落とされたサービスだから。

各種割引やサポート、キャリアメール等のサービスが失われても「問題ない」と言える人でないと向かないと言えるでしょう。

「料金は下げたいが、必要なサービスが失われるのは困る」そんな方は、別の格安SIMも一度検討してみると良いですよ。

ドコモから日本通信SIMへの乗り換え検討者から
よく頂く質問

ドコモから日本通信SIMの乗り換えで必要なものは何ですか?
本人確認書類とご本人名義のクレジットカードが絶対必要です

本人確認書類は言わずもがなですが、日本通信SIMは原則としてお支払いがクレジットカードのみとなっています。なので、日本通信SIMのご利用にはクレジットカードが必須となります。

また、ドコモからの乗り換えだと、MNPワンストップが使えます。なので、お乗り換え前にMNP予約番号の取得は不要です。

ドコモから日本通信SIMに乗り換える際、費用は発生しますか?
SIMカードを使うならその料金が発生します。

ドコモの解約金はありませんが、日本通信SIMでSIMカードを使う場合はその発行手数料がかかります。

また、ドコモで端末を分割購入しており、その支払いがまだ完了していない方は、端末代の残債をまとめて支払うことになるので注意してください。

ドコモから日本通信SIMに乗り換えるまで何日くらいかかりますか?
長くておよそ1週間程度です

SIMカードの場合は、お申し込み翌営業日にはSIMカードを発送します。到着までに数日かかると考えると、お手続きをして乗り換えが完了するまでは長くても1週間程度でしょう。

eSIMの場合は早くて即日の乗り換えが可能です。

丸山 和輝
記事の監修責任者
丸山 和輝

大学ではスポーツ科学部・競技スポーツ学科を専攻。陸上部に所属。長距離部門の選手として数々の大会に出場し、多くの功績を残すが、箱根駅伝メンバーにはあと1歩及ばず。その悔しさをバネに、個人の成果を重視する INEに新卒入社。電気・ガスなどの商材を扱う内勤営業で経験を積む。入社2年目の11月より通信回線を扱う部署のSmgrに昇格。現在に至る。