2024.03.15(更新:2025.10.31)

ホームルーターとモバイルルーターの違いは?どちらがいいかは用途次第

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記事の監修責任者
丸山 和輝

いらっしゃいませ、株式会社INEの丸山です。

インターネットを使う上で、ホームルーターとモバイルルーターが候補に挙がっている人も多いかと思います。

でも、「どっちを選ぶと良いのか」に迷っている…。

その理由はおそらく、この2つの特徴やその違いがわからないことではないでしょうか。

この記事では、ホームルーターとモバイルルーターの特徴や違いを解説します。

結局のところ、どちらを選べばいいかは、お客様の使用用途次第となります。両者の特徴を知って、自分はどちらを使うと良いのか、一緒に考えていきましょう。

ホームルーターとモバイルルーターそれぞれの特徴

ホームルーターとモバイルルーターって、それぞれどんなものなの?

大きな特徴で言うと、ご自宅に置いておくのがホームルーターで、持ち運びできるのがモバイルルーターです。

どちらを使えばいいか考える前に、まずは両者がどんなものかを知りましょう。

ホームルーターとモバイルルーターは、どちらもスマホのように電波を受信してWi-Fiを飛ばす機械です。どちらも工事がいらないので、手軽にWi-Fiを使うことができます。

似たような2つですが、それぞれの最大の特徴であり大きな違いは、ホームルーターはご自宅に置いて使い、モバイルルーターは主に持ち運んで使うということです

また、使えるデータ容量もホームルーターは無制限であることが多いのに対し、モバイルルーターには容量制限があるものがいくつかあります。

項目ホームルーターモバイルルーター
使い方自宅に置いて使う持ち運んで使う
データ容量容量制限なし制限があるものもある

そのほか、契約期間の縛りやスマホとのセット割などは、ホームルーター・モバイルルーター共通で、あるものもあれば無いものもある…といった形になっています。

さて、どちらにするかを決めるにあたって、お客様がもっとも気になるのは速度と料金の2点ではないでしょうか。ここからは、両者の速度と料金について解説していきますね。

速度:ホームルーターの方が速くて安定している

通信速度の違いはどうなの?

ホームルーターの方が機器の性能がいいので速いですよ。

先に結論を伝えておくと、速度はホームルーターのほうが速いです。

まずは、代表的な機種ごとの実際の平均速度をまとめましたので一旦こちらをご覧ください。

ホームルーターの平均速度

サービス名
機種
平均速度
NTT ドコモ
home 5G HR02
197Mbps
UQ WiMAX
Speed Wi-Fi HOME 5G L13
209Mbps
SoftBank Air
Airターミナル5
128Mbps
楽天モバイル
Rakuten Turbo 5G
116Mbps

モバイルルーターの平均速度

サービス名
機種
下り平均速度
UQ WiMAX
Speed Wi-Fi 5G X12
150Mbps
ゼウスWi-Fi
U20P/H01
12Mbps
楽天モバイル
Rakuten WiFi Pocket 2C
24Mbps
THE WiFi
NA01
23Mbps

出典:みんなのネット回線速

こちらを見ると、ホームルーターのほうが速いのが一目瞭然ですね。この速度の差は、ホームルーターとモバイルルーターの機器の性能の違いによって生まれています。

ホームルーターとモバイルルーターは、どちらも機器にアンテナが内蔵されています。

このアンテナが電波を受信して、Wi-Fiを飛ばしているのですが、この“アンテナ”の本数がホームルーターとモバイルルーターでは異なっているのです

ホームルーターはおよそ“2リットルのペットボトル程度”のサイズの機器なので、強力なアンテナが2~3本内蔵されています。

それに対しモバイルルーターは持ち運び可能な“スマホ程度”の大きさであるため、アンテナは1本しか搭載されていないのです。

このアンテナの本数の違いによって、電波の強度や安定性が違っているのです。

料金:基本的にはモバイルルーターの方が安め

初期費用とか月額料金は、どちらの方が安いの?

モバイルルーターの方が安めですね。でも、安さと引き換えにしたデメリットもあるので注意してください。

こちらも、まずはそれぞれの料金を見てみましょう。先ほど速度の説明でお見せしたサービスの料金を例として挙げていきます。

ホームルーターの料金

サービス名
機種
月額料金端末代
NTT ドコモ
home 5G HR02
4,950円71,280円
UQ WiMAX
Speed Wi-Fi HOME 5G L13
4,950円27,720円
SoftBank Air
Airターミナル5
5,368円71,280円
楽天モバイル
Rakuten Turbo 5G
4,840円41,580円

モバイルルーターの料金

サービス名
機種
月額料金端末代
UQ WiMAX
Speed Wi-Fi 5G X12
4,950円27,720円
ゼウスWi-Fi
U20P/H01
2,361円0円
(レンタル代)
楽天モバイル
Rakuten WiFi Pocket Platinum
1,078~3,278円10,820円
THE WiFi
NA01
1,298~3,960円0円
(レンタル代)

ご覧の通り、ホームルーターの月額料金は約5,000円が相場といったところ。

モバイルルーターは安いものから高いものまでピンキリです。加えて、同じモバイルルーターでも使えるデータ容量によって料金が変動するものも。

また端末代も同様で、ホームルーターよりモバイルルーターのほうが安め。モバイルルーターには端末の無償レンタルサービスも比較的多くあります。

いずれにせよ、トータル的にモバイルルーターはどちらかというとホームルーターより安めであることに変わりはありません

たしかにモバイルルーターのほうが安めだね。で、じゃあモバイルルーターの弊害って何なの?

安ければその分速度が遅かったりデータ容量が少なかったりするのです。

ただし、モバイルルーターは月額料金が安いほど速度が遅いという傾向があります。

また、モバイルルーターには月々で使えるデータ容量が決まっているものも多いのですが、月額料金が安いモバイルルーターは月々使えるデータ容量もそれに比例して少ないことが多いです。

つまり、月額が安いからと言って安易に契約してしまうと、思っていたほど速度が出なかったり、すぐにデータ制限が来てしまったりして、結局使い物にならないということもあり得ます。

データ容量を増やすために料金を追加で支払い、結局ホームルーターと同じくらいお金がかかってしまうということもあるでしょう。

そんな理由で、モバイルルーターは安いが故の危険性もあるので、あまり安いものはおすすめしません。

そうなると、結局モバイルルーターの月額料金はホームルーターとそれほど変わらないことになるでしょう。

どちらを選ぶかはお客様の使用用途や希望次第で変わる

じゃあ結局どっちを使ったらいいんだ?

それは正直お客様の使用用途やご希望次第ですね。

ここまで、ホームルーターとモバイルルーターそれぞれがどんなものかを解説してきましたが、結局お客様が気になるのは「じゃあ自分がどっちを使ったらいいのか?」ということではないでしょうか。

正直、どちらにもメリットがありデメリットがあるので、一概に「こちらがいいです」とは言えません。お客様の使用用途やご希望次第となります。

というわけで、ここからは使用用途別にどちらを使うべきかご紹介していきます。一番ご自身の状況に近いものを見つけて、お客様が使うべきものを選んでくださいね。

1.自宅のネット環境を整えたい

お客様情報

  • 在宅勤務やオンライン授業が多い
  • 自宅で動画を見たりゲームをしたりすることが多い
  • スマホが通信無制限じゃない

普通に、家のネット環境を整えたいんだよね。

その場合はホームルーターがおすすめですね。

リモートワークをしたりオンライン授業があったり、仕事や学校が終わった後はゲームをしたり動画を見たり…普通にご自宅で過ごすためにネット環境を整えたい場合におすすめなのはホームルーターです

その理由は簡単で、シンプルに速度と安定性がモバイルルーターよりも優れているから。

これらの一般的な用途でネットを使いたい場合、重要視すべきは速度と通信の安定性です。日常の中で、ネットが遅かったりぶつぶつ切れてばかりなのは非常にストレスでしょう。

快適に日常生活を過ごすために、これらの面で優れているホームルーターを選ぶべきということです。

2.外出や移動・旅行が多い

お客様情報

  • 旅行先でもWi-Fiを使いたい
  • 頻繁に引越しする
  • 営業職など出先でPCを触ることが多い
  • 出張が多い

ネット環境は整えたいんだけど、如何せん出張とか引っ越しとかが多いんだよね。

でしたら、モバイルルーターの契約がおすすめです。

趣味が旅行などアウトドア系で休日は出かけがちな方や、お仕事でオフィスの外に出ることが多い方であれば、モバイルルーターがおすすめです。

モバイルルーターの最大の特徴であり唯一無二のメリットが持ち運べること。家以外の場所でネットをいじる機会が多い方は、持ち運びできるモバイルルーターのほうが何かと勝手が効くでしょう。

基本的にホームルーターは自宅でなければ使えないので、家以外でのネット使用が多い方にはモバイルルーターがぴったりです。

3.とりあえずWi-Fiを契約しておきたい

お客様情報

  • あまりネットを利用しない
  • とにかく料金を安く抑えたい

あんまりWi-Fiを使うわけじゃないんだけど、とりあえず何かあった時のために契約しておこうかなと思っていて。

それなら、モバイルルーターで良いと思います。

以前はスマホでYouTubeやTikTokなどの動画コンテンツを数日見るだけですぐに通信制限がかかっていたものですが、最近はギガ無制限で使えるスマホも増えてきました。

また、コロナが落ち着いてきて会社でのリモートワークも減り、オンラインゲーム等もあまりしないなど、絶対にネットがなければいけない状況ではない方であれば、モバイルルーターを選ぶと良いでしょう

というのも、あまりネットが必要でないなら、使用感よりもネット料をできるだけ抑えることに振り切ったほうがいいから。

使用可能ギガ数の少ないものを選べば、月々2,000円ほどの支払いで済む可能性が高いです。

ホームルーターもモバイルルーターもおすすめはWiMAX

自分が使うべきものはわかったよ!じゃあ、どれを契約しようかな。

基本的には、速度も料金も良い“WiMAX”がおすすめです。

ホームルーターとモバイルルーター、どちらを使うかが決まったら、最後に「どのサービスを使うか」を決めましょう。ちなみに私のおすすめは、モバイル回線の大手「WiMAX」です。

その理由は簡単で、WiMAXは速度・料金・端末代のバランスがよく取れた、もっともコスパの良いサービスだからです。

先ほどお見せした速度表から、WiMAXの速度が速いことはわかると思います。

料金はホームルーターの中では高くも安くもないですが、端末代はもっともリーズナブル。モバイルルーターの中では高い方に入ると思いますが、その分速度は群を抜いて速いです。

そのうえ、WiMAXは2022年に容量制限が撤廃されたので、ホームルーターでもモバイルルーターでもデータ無制限で使うことができます。

なので、「どれを使うか」に迷われた際は、ひとまずWiMAXを選ぶのが一番良いと思います。

まとめ

ホームルーターとモバイルルーターは特徴が違うので使用用途でどちらにするか決めよう

今回はホームルーターとモバイルルーターについて説明してきました。

両者の一番の違いは使い方。ホームルーターはご自宅で、モバイルルーターは持ち運んで外で使うことができます。

速度はホームルーターのほうが速く、料金はモバイルルーターのほうが安いものの、一部弊害もあります。

これらの特徴や違いを踏まえてどちらを選ぶといいのかは、お客様の使用用途やご希望次第となります。

ご自宅でネット環境を整えたい方であればホームルーターがおすすめですし、自宅で過ごす時間が少ない場合はモバイルルーターがおすすめ。

ご自身の状況に合わせて、最適なものを選ぶようにしてくださいね。

ホームルーターとモバイルルーターについて
よくある質問

ホームルーター・モバイルルーターには速度制限はないの?
プランにもよりますが、現在は無制限のプランも多くあります。

ホームルーターに関してはほとんどの場合、月間データ容量無制限で利用ができます。

モバイルルーターに関しては、サービスによっては月間“30ギガまで”“100ギガまで”のように制限が設けられているものがあります。使えるギガ数が少ない分料金が安いという形態ですね。

ちなみにモバイルルーターでも、WiMAXのように無制限で使えるプランも多くなってきています。

また、無制限のプランであっても、短期間に大量のデータ通信があった場合、制限がかかることがあるので注意が必要です。

5Gエリアなのに速度が出ない場合はどうしたらいいですか?
ルーターの位置を変えることで改善する場合があります。

ホームルーター・モバイルルーターは屋内の奥まった場所では電波が弱くなります。窓際など電波状況の良い位置でご利用ください。

また、電子レンジ等の家電の近くに設置すると、電波干渉を起こし通信が不安定になることもあります。

解約時の機器代が高額なのですが、どうにかなりませんか?
他社解約金補填のある光回線に乗り換えがおすすめです。

解約時に発生するホームルーター等の機器代金が高額な場合は、ソフトバンク光やauひかりのような他社解約金補填のある光回線に乗り換えがおすすめです。

また、引っ越し先の電波状況が良くない場合なども、光回線に乗り換えることで解約金の負担を軽減できるので、ぜひ当社までご相談ください。

丸山 和輝
記事の監修責任者
丸山 和輝

大学ではスポーツ科学部・競技スポーツ学科を専攻。陸上部に所属。長距離部門の選手として数々の大会に出場し、多くの功績を残すが、箱根駅伝メンバーにはあと1歩及ばず。その悔しさをバネに、個人の成果を重視する INEに新卒入社。電気・ガスなどの商材を扱う内勤営業で経験を積む。入社2年目の11月より通信回線を扱う部署のSmgrに昇格。現在に至る。