- 記事の監修責任者
- 丸山 和輝
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通信トラブルの大半は“同軸ケーブル”を使った「J:COM NET」
J:COMのWi-Fiが切れるんだけどなんで?
通信に使用している同軸ケーブルに問題があるからです。
前提として、J:COMは「J:COM NET」「J:COM NET光」「J:COM NET光 on auひかり」「J:COM NET光(N)」という4つの回線サービスを提供しています。
この中で、問題となる“同軸ケーブル”を使用した回線サービスは「J:COM NET」だけなのですね。
同軸ケーブルとは、よくケーブルテレビ用に使われている回線なのですが、J:COMは元々ケーブルテレビを提供する事業者ということもあり、この同軸ケーブルをインターネット回線にも使用しています。
ただし、同軸ケーブルは現在インターネット回線の主流となっている光ファイバーと比較すると、周囲の電波や振動の影響を受けやすく、通信が不安定になりやすいのですね。
J:COM NETは、この同軸ケーブルと光ファイバー両方を使用した“FTTN”方式を、一方で世の一般的な光回線サービスは、光ファイバーのみを使用した“FTTH”方式を採用しています。
FTTN方式とFTTH方式って何?
自宅につなぐインターネットの配線方式です。
FTTN方式とは、J:COMの基地局から電柱の近くにある“ノード”と呼ばれる電波の変換機までを光ファイバー、そのノードから自宅までを同軸ケーブルでつなぐ配線方式です。
対してFTTH方式とは、J:COMの基地局から自宅まで全てを光ファイバーでつなぐ配線方式です。
同軸ケーブルで自宅までをつなぐFTTN方式は、通信速度の面で、下り(ダウンロード)よりも上り(アップロード)が特に安定せず遅いと言われています。
上り(アップロード)と下り(ダウンロード)とは
通信の方向のこと。
「上り」はメール送信や動画の投稿などデータを送る際の通信のこと。
「下り」はメール受信やWebサイトの閲覧や動画の視聴などデータを受信する際の通信のこと。
オンラインゲームやWeb会議などは、上り・下り両方必要となる用途です。
同軸ケーブルは上りで悪い影響を及ぼす
なぜ上りが遅くなるの?
流合雑音が発生してしまうからです。
まず、同軸ケーブルは“波長”という振動よって通信を行っていて、身近なものだと電子レンジやスマホなどにもこの波長が使われています。
この波長を利用して通信を行っている同軸ケーブルですが、ケーブルの傷や緩みなどの劣化から、外部の雑音を拾って波長が乱れてしまうことがあります。
そういった現象を“流合雑音”と呼び、それが発生すると通信が不安定になってしまうのですね。
この流合雑音は、雑音が発生する自宅側からJ:COMの基地局へと流れていくため、通信の流れが上りの時に影響を及ぼし、結果として通信が不安定で遅くなってしまうのですね。
実際に、同軸ケーブルを使用している「J:COM NET」と、使用していない「J:COM NET光 on auひかり」の通信速度の違いを比較しましたのでご覧ください。
「J:COM NET」と「J:COM NET光 on auひかり」の上り下り平均速度
サービス名 | 上り アップロード | 下り ダウンロード |
---|---|---|
J:COM NET | 47Mbps | 280Mbps |
J:COM NET光 on auひかり | 498Mbps | 574Mbps |
出典:みんなのネット回線速度
「J:COM NET」の上り速度は下りの20%以下、対して「J:COM NET光 on auひかり」の上り速度は下りの85%ほどの速度に落ち着いていますね。
つまり、「J:COM NET」は上りが圧倒的に遅いということです。
これは、上りの用途が多い人にとっては、見過ごせない結果ではないでしょうか。
上りはメール送信・SNSや動画の投稿・Web会議やオンラインゲームなどの用途に影響を及ぼし、このような上りの用途が多い方にとって「J:COM NET」は不向きと言えます。
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J:COMでは流合雑音のような通信障害が頻繁に起きている
J:COMの通信障害はどれぐらい起きているの?
全国で1ヵ月に15~30回ぐらい起きているんです。
実はJ:COMでは、こういった流合雑音も含めた通信障害が、頻繁に起きています。
J:COMの通信障害は、主に同軸ケーブルも含めた設備の不良や劣化などにより起きるのですが、その発生頻度は月に15~30回ほどで、下記のJ:COM公式ページから確認ができます。
こういった通信障害は、J:COM以外の回線サービスでも起こりえますが、ネットで「jcom 通信障害」と検索してみると、とてつもない量の口コミがヒットするので、発生頻度が多いということはわかります。
とにかく、一度発生してしまうと何時間も改善されない通信障害は、本当にインターネットを利用する人にとって、ストレス以外の何物でもないですよね。
このような通信障害は、お客様自身で解消できる問題ではなく、ただただ復旧するまで待機するしかないのですが、通信障害以外の場合はそうではありません。
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通信障害以外のトラブルは自分で解消できることもある
通信障害以外の場合って何?
自宅のWi-Fiルーターかデバイスに問題がある場合です。
通信障害以外で、自宅のWi-Fiが切れたり通信が不安定になったりしている場合は、使っているWi-Fiルーターやデバイスに問題があると考えられます。
具体的には、下記の4つの問題が起きている場合です。
自宅で起きるインターネット環境の問題
これらは、その場で不具合を解消できることもあるので、それぞれ解消方法についても解説していきますね。
最初に試したいのがWi-Fiルーターの再起動
Wi-Fiルーターの不具合はどうすれば解消できるの?
再起動を試してみてください。
同じWi-Fiルーターを何年使い続けていると、Wi-Fiルーターも機械なので、家電製品などと同じように不具合を起こすことがあります。
いつも光っていた緑色のランプが点滅していたり点灯していなかったり、それからWi-Fiルーターを触ってみて、極端に熱を持っていたりすると不具合の合図です。
そういった場合は、一度休ませるために電源をオフにしてください。
そして、十分に時間を置いて放熱させたら再起動してみましょう。
再起動することで、Wi-Fiルーターが正常に動き出し、不具合が解消されることがあります。
Wi-Fiルーターの不具合は、意外とよくある通信トラブルなので、まずルーターを再起動させてみることが解決への近道ですよ。
Wi-Fiルーターはできるだけ見えるところに置く
Wi-Fiルーターの設置場所はどこがいいの?
周りに物がない場所が最適です。
家にWi-Fiルーターが届くと、部屋の隅だったり、テレビやパソコンの裏側だったり、できるだけ目立たない場所に設置してしまう人も多いと思いますが、そういった場所はおすすめしません。
当然ですが、Wi-Fiルーターは電波を飛ばしている機器です。
電波は基本的に障害物に弱いので、周りに物がなく、できるだけ高い場所に設置するのが最適なのですね。
また、電波を吸収してしまう水が入った物の近くや、電波が干渉し合ってしまう電子レンジなどの近くは避けてください。
また、単純にWi-Fiルーターと接続しているデバイスとの距離が遠いだけなのかもしれないので、一度距離を縮めてみてください。
どうしてもルーターの設置場所を変えられない場合は、Wi-Fi中継器の導入も検討してみましょう。
J:COMでは、中継器を利用できるオプション(¥550/月)があるので、ぜひ活用してみてください。
近くなら5GHz帯・遠くなら2.4GHz帯がおすすめ
接続されている電波が適切じゃないってどうゆうこと?
もっと環境に合った電波を接続できるということです。
そもそもWi-Fiルーターは、2.4GHz(ギガヘルツ)帯と5GHz帯という2種類の電波を飛ばしている機器なのですね。
2.4GHz帯は障害物に強く電波を遠くまで飛ばせるメリットがありますが、速度は遅くて他の家電の電波に影響を受けやすいというデメリットがあります。
5GHz帯はその反対で、速度が速く他の家電の電波の影響を受けにくいというメリットがある一方、障害物に弱くあまり遠くまで電波を飛ばせないというデメリットがあります。
2.4GHz帯と5GHz帯のメリットとデメリット
項目 | 2.4GHz | 5GHz |
---|---|---|
通信速度の速さ | △ | 〇 |
通信エリアの広さ | 〇 | △ |
障害物に対する強さ | 〇 | △ |
外部からの電波に対する耐性 | △ | 〇 |
このように、それぞれ異なった特徴を持っているので、ご自身の環境に合っていない電波を利用している場合は変更してみましょう。
パソコンなどデバイスのWi-Fi画面を開いて、【○○○○-G】につながっていたら2.4GHz帯、【○○○○-A】につながっていたら5GHz帯を利用しているということです。
ルーターの底面か側面に、接続に必要なパスワードが記載されているので、自分の環境に合っているか判断して、設定し直してみてください。
5GHz帯の方が速いので、基本的には5GHz帯がおすすめですが、どうしてもWi-Fiルーターとデバイスに距離がある時は、2.4GHz帯を利用してみましょう。
機内モードは飛行機以外では使わない
なぜ機内モードじゃダメなの?
機内モードだとWi-Fiが利用できないからです。
機内モードは、通信を遮断するための機能なので、このモードに設定されているとWi-Fi機能が働かなくなってしまいます。
パソコンだとあまりそういったことはないかもしれませんが、スマホやタブレットだと、誤って機内モードボタンを押してしまうことがあります。
一度確認をしてみて、機内モードがオンになっている場合は、オフに切り替えれば問題は解決できます。
これら4つの問題は、J:COMに頼らずともご自身で対応できることなので、通信が切れたり安定しない場合は、一度試してみてください。
ただし、これらはJ:COMユーザーにとって一時的な解決策に過ぎず、通信が不安定ということに対して根本的な解決とはなりません。
回線サービスとしてJ:COMのクオリティは低い
なぜ根本的な解決にならないの?
J:COMの回線がイマイチだからです。
冒頭からお話しているように、J:COMは通信障害が多く、それによりストレスを抱えている人は全国に多くいます。
その原因の多くが、同軸ケーブルを使った通信方法に起因するものですが、同軸ケーブルはインターネット通信をする上で、どうしたって光ファイバーのレベルには遠く及びません。
このJ:COMの通信が不安定という問題は、もう何年も言われ続けており慢性的なものなので、すぐには解決しません。
J:COMを辞めてしまうのが1番の解決策
J:COMを辞めてどうすればいいの?
光回線に乗り換えてしまいましょう。
もうJ:COMに期待はせず、辞めてしまうのが1番だと私は考えます。
光回線であれば、問題の根源である同軸ケーブルを使用しないので、Wi-Fiが切れてつながらないといった問題は劇的に減り、安定して速くなります。
実際に光回線の通信速度は、同軸ケーブルを使用した「J:COM NET」と比較すると圧倒的に速いです。
「J:COM NET」と代表的な光回線の速度比較
光回線名 | 上り アップロード | 下り ダウンロード |
---|---|---|
J:COM NET | 47Mbps | 280Mbps |
ドコモ光 | 277Mbps | 262Mbps |
ソフトバンク光 | 333Mbps | 306Mbps |
auひかり | 521Mbps | 516Mbps |
NURO光 | 621Mbps | 620Mbps |
ビッグローブ光 | 270Mbps | 246Mbps |
出典:みんなのネット回線速度
この通り、下りは他の光回線とも戦えていますが、上りでは圧倒的に負けています。
利用している人がどんどん増えているオンラインゲームなどは、100Mbps以上は必要なので、ストレスを抱えることは間違いないでしょう。
実際に光回線へ乗り換えようとすると、どの光回線にすればいいのか迷ってしまう人も多いと思いますので、おすすめの選び方を紹介しますね。
<関連記事>
JCOMの通信速度はケーブルテレビ回線だから遅い!快適にネットをするなら「光」が最適
光回線のおすすめの選び方
光回線のおすすめの選び方って何?
適用されるスマホセット割に合わせて選ぶことです。
J:COMは、auとUQモバイルのスマホ代が割引になるスマホセット割の対象なので、既に適用している人も多いかもしれません。
光回線にも同じく、スマホセット割が適用されるサービスがあるので、そこを重視して選ぶのがおすすめです。
正直に言ってしまうと、通信速度など環境面では、どの光回線でも「J:COM NET」と比べたら間違いなく改善されるので、そこは心配いりません。
代表的な光回線とスマホセット割
光回線名 | スマホキャリア | 割引額(月) |
---|---|---|
auひかり ビッグローブ光 | au・UQモバイル | 最大¥1,100 |
ドコモ光 | ドコモ | 最大¥1,100 |
ソフトバンク光 | ソフトバンク Y!mobile | 最大¥1,100 最大¥1,650 |
NURO光 | ソフトバンク | 最大¥1,100 |
既にauかUQモバイルのスマホセット割が適用されている人は、auひかりがおすすめです。
ただし、auひかりは利用できるエリアが限られているサービスなので、その時は全国的に利用できるビッグローブ光がおすすめです。
その他、ドコモユーザーはドコモ光、ソフトバンクやY!mobileユーザーはソフトバンク光を選ぶのがおすすめですよ。
今回紹介している光回線であれば、どれも乗り換え費用を負担してくれるキャンペーンが展開されているので、ほぼ自己負担なくJ:COMから乗り換えることが可能となっています。
1日でも早く、快適なインターネットライフを送るためにも、早急に光回線へ乗り換えることをおすすめします。
まとめ
J:COMにストレスを感じているなら他の光回線に乗り換えるべきです。
この記事では、J:COMはなぜWi-Fiが切れやすく通信障害が多いのかをメインに解説しました。
結論として、J:COMの回線サービスの中でも、同軸ケーブルを使った「J:COM NET」に問題がありました。
Wi-Fiルーターの再起動など、一時的な対処法はあるものの、それは根本的な解決策ではありません。
J:COMの通信トラブルの多さは、今に始まったことではなく、何年もの間言われ続けている問題なので、J:COMを利用し続ける限りこのストレスと付き合うことになります。
このストレスとおさらばしたい人は、今すぐにでも光回線へ乗り換えるべきです。
光回線であれば、今まで我慢してJ:COMを使い続けたことが馬鹿馬鹿しくなるほど、世界が変わることでしょう。
ぜひ快適なインターネットライフのために、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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他の光回線に乗り換える場合はJ:COMに連絡は必要?
連絡が必要です。
インターネットが使えないということが起きないように、乗り換え先の光回線の開通日が決まってから、J:COMに解約の連絡をしましょう。
J:COMの問い合わせ先は?
0120-999-000です。
なお、WEBでの障害情報の確認はこちらです。
契約内容はどこで確認できる?
「J:COMマイページ」から確認できます。
そんな時は「J:COMマイページ」から契約内容を確認することができます。
いらっしゃいませ、株式会社INEの丸山です。
J:COMを使っていて、“Wi-Fiがつながらない”、“通信がよく切れる”という不満を持っている方は多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、J:COMは回線サービスの中でも通信が不安定なサービスなのですね。
なぜ不安定なのかと言うと、それは通信方式に問題があるからです。
この記事を読めば、J:COMの回線にはどういった問題があって、どうすれば改善できるのかご理解頂けると思います。
J:COM回線でお悩みの方は、ぜひ最後までご一読ください。